走行レール(軌条)の固定方法について
2023/09/23
お世話になります。
今日は先日からよく目につく軌条レールの取付方法について少しお話をします。
軌条レール(クレーン車輪が走るレールが鉄道レールみたいな形のもの)の取付方法としてはレール固定金具やフックボルトでの固定が一般的です。
ここからは私の私感になるところも大きいのですが思うところを少し。
固定金具での施工については、レール取付は簡単なのですが固定金具の取付に結構な手間がかかりコストに反映されます。
しかしこの固定方法の利点は、地震の影響に強いと考えています。私が社会人になってから数えても想定外の大きさの地震が数回起きていますが、この固定方法が一番信頼性が高いです。大型クレーンになればなるほどこちらをお勧めしたいです。
次にフックボルトによる施工ですが、一般的にこの方法を一番よく目にします。
この方法は、レールをフックボルトを使い固定する方法なのですが、地震の規模などによってはフックボルトのフック部分が伸びてしまった事案を見たことがあります。長所はレールの取付調整が容易であり抑え金具の施工より安価に施工できること。後々のスパン調整が容易であることなどが考えられます。小型、中型クレーンまでのレールにはこちらの方法をお勧めします。
特に最近古い工場に行くとスパンの調整をしたほうが良いのではないか?と思う案件が続いたのでこんなことを書きましたが、使用されていく中でスパン調整を行おうと思うとやはりフックボルトが調整作業は楽に感じてしまいます。
まあこんなことを思うのはクレーンの点検などということをやっている職業柄でしょうが、レールスパンの制度の狂いは一概に施工不良とは言えず、長年使っていく中での建物の影響も大きいです。実際に大きい工場になればなるほど温度などの影響で少なからず変形が生じるので、しっかりとした点検を行い不具合を見つけたら都度対応していくことをお勧めします。
また定期的に私たちのような点検業者の目で見て判断することですので、クレーン走行時の異音や振動などあるようでしたお声がけいただければ幸いです。
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