巻き下げ時の滑り
2023/07/21
点検時にウェイトをかけて点検を行うことの有益性を感じることがありました。
点検時にモータブレーキの状態を確認しますが、ギャップの確認やブレーキライニングの状態確認などは実際にカバーを外すなどをして調整まで行うのですが、最後にウェイトを使用して定格荷重をかけて動作確認を行うことで状態の再確認を行います。
先日点検時に点検班とウェイト使用による試運転班の二手に分かれ点検したことがあります。
なので点検前であったわけですが、ウェイト試験を行っていて巻き下げの動作確認時に手を放してブレーキも確認したのですが、止まらず落下に近い状態になることがありました。
ここは自主点検にて点検を行っていた事業所で今回から年次点検契約をいただいたお客さんです。
今回はライニングやギャップはほぼ基準内の数値でしたが、長年使っている中で減速部のグリスがブレーキ部に回ることで、メーカーが期待する摩擦抵抗が得られていない状態でした。
対策としてはオーバーホール、ブレーキ部の交換などがありますが、ほぼ寿命という判断もできます。
今回の例は特異な事例で通常稼働時は定格荷重の1/3以下くらいの吊り荷以下で使用されていて、この状態でも異常は起きなかったということです。
今回の件はウェイト試験を行い確認できた事例の一つですが、そのほかにもたわみの測定、負荷時、無負荷時の電流測定を行うことでクレーンの状態を確認することができます。
ウェイトの料金など費用は発生しますが、2.8t以下のクレーンでも定期的に行うことをお勧めします。
弊社では写真のようなウェイトを自社保有し、ローコストでの提供を目指し配送基地の充実や、協力会社との連携を進めています。点検も含めぜひお問い合わせください。
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クレーンシステム株式会社
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